【読書人カレッジ】田原総一朗氏講演「いま話したいこと、伝えたいこと」

2021年7月1日@共立女子大学

 七月一日、共立女子大学にて読書人カレッジが開講された。ジャーナリストの田原総一朗氏が講師を務めた。

「私が玉音放送を聞いたのは小学校五年生の夏休み。戦争を知っている最後の世代であることが私の人生を決めたと言っても過言ではない」。

 講演で田原氏は、自身の原点となった戦争体験から語り起こし、八七歳の今も現役でジャーナリストとして活躍する波瀾万丈の人生と、歴代首相との対話や戦後政治、国際情勢、日本の抱える大問題など、実際に自分の目で見、耳で聞いた取材談や戦後日本の裏面史などを語った。

 さらに、今取り組んでいる喫緊の課題として日本のジェンダーギャップを挙げ、二か月前に全政党の女性国会議員たちの勉強会を立ち上げたことを話し、「こういう時代、今みなさんがやるべきことはたくさんある」と会場を鼓舞した。

 後半・質疑応答の読書に関する質問で田原氏は、学生時代は作家を目指していたこと、同世代の作家、石原慎太郎や大江健三郎の作品に出会ったときの衝撃、卒論で取り組んだ森鷗外について、軍医であった森鷗外の書くものがいかにラディカルであったか、森鷗外から受けた影響などを語った。その後も日本社会の同調圧力や二極化するK字経済、男女格差など日本の問題点、ジャーナリストとしての心構えや報道機関のあり方など、参加者の問題関心から発する活発な質疑応答が行われた。

 最後に田原氏は、「新しい時代をつくるのはあなた方です。あなた方が頑張るかどうかで日本の将来が決まる。本当に頑張ってください」と、魂と熱のこもった講演を締めくくった。会場からは盛大な拍手が贈られた。